オリンピック・パラリンピック情報も入った生活で使える英語WEB教材

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2021.05.07

オリンピック・パラリンピック情報も入った生活で使える英語WEB教材

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■   連載:オリンピック・パラリンピック情報も入った生活で使える英語WEB教材(最終回)
■□  連載:「誰一人取り残さない社会」の実現に向け、一人ひとりができることを
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 ■ シリーズ:子どもゆめ基金のデジタル教材「特別支援教育のための教材」
                          第3回 オリンピック・パラリンピック情報も入った生活で使える英語WEB教材(最終回)
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1.はじめに
連載をさせていただき、今回が最終回となりました。
私たちが17年かけて開発した無料教材を紹介する機会をいただきありがとうございました。

最終回でご紹介するのは、英語教材です!
この教材は、ソーシャル・スキルとして生活に関連するものや、子どもが身近に感じるものをテーマにした英語学習教材です。オリンピック・パラリンピックに関する情報も入っています。教材を通して、異文化や世界に興味をもち、世界の人々とつながる言葉としての英語に親しんでください。

2.英語教材の開発の背景について
2020年より小学校の英語教育が必修となり、子どもたちにとっては学ぶべき教科が増え、学校の先生方への負担も増えています。同時に家庭では、授業についていくための支援が大切になっていますが、つまずきのある子どもたちの低年齢化が進み、家庭での指導も難しくなっているのが現状です。更に、障がいを持つ子どもたちやその保護者にとっては、課題の山積にどのようにすれば良いのかさえわからなくなっているのではないでしょうか。

実際に本研究会の教材の利用者から「アスペルガーの息子ですが、アルファベットを覚えるところまでは上手くいきましたが、単語を覚えるのに苦労しています。覚えやすい教材を作ってほしい。」や、「つづりのほかに、何故この発音になるのかがわからないようです。」など英語のつまずきについての話を聞くことがあります。

この事態を少しでも軽減するために、家庭でもできる英語教育の教材とその指導方法を、つまずきのある子どもに合わせ、分かりやすくなるように開発を行いました。また、平成27年度にこの教材を開発したときは、2020年オリンピックの開催が決定した時期でしたので、オリンピック・パラリンピックを通して子どもたちが保護者と一緒に学び英語に興味を持ち、異文化への理解につながるものを目指して作成をしました。

※すぐに使える!プリント教材+English

3.教材について
すぐに使える教材は4つの構成でできています。
PDFファイルが入っていますので、ダウンロードをして印刷してください。壁に貼れるポスター、書いて覚えるドリル、TIC-TAC-TOE(五目並べ)やトランプ、ビンゴやクロスワードなど、ゲーム感覚で楽しんで学べる教材です。
「レッスン」は、お医者さんごっこやボディルーレットなど、教材の使い方、活用事例をビデオで見ることができるので、参考にしてください。

(2)単語の絵カード
生活に役立つ単語が500以上入ったデータベースから、オリジナルの絵カードを作ることができます。カードは、ネイティブの発音を聞いたり、印刷してカードにしたり、ワークシートとしてドリルを作成することができます。また、会員登録すれば、選んだ単語や作ったプリント教材を保存することもできます。
「WEBで絵カード」は、発音のスピードを変えたり、様々なヒントを示したりして、英語学習のつまずきに多い文字と音の結びつきをサポートします。

(3)ビデオクリップ
アルファベットの書き方や会話などを、音と映像で学習することができます。”head”や”foot”など体や顔の部分の英単語や、動物、乗り物、食べ物にグループ分けした英単語を、絵と音で楽しめます。

(4)オリンピック・パラリンピックについて
オリンピックやパラリンピックについて、キャラクターが解説します。競技と種目は、ネイティブの発音を聞くことができます。
オリンピックの歴史やクイズをみて、オリンピック・パラリンピックのことを知りましょう。
「英語を使おう」では、応援フレーズを英語で言ったり、スポーツに使われる英語を学んだりすることができます。教材の開発には、日本オリンピック委員会のご協力をいただき、提供いただいた資料を活用し、ヒアリングをして作成しましたので内容が充実しています。ですが、開発したのは2015年度で、当時は2020年にオリンピックの開催が予定されていました。実際は新型コロナウイルスの影響で開催時期など一部内容が異なるところがありますが、今は作成当時のままで掲載しています。

この教材は『Yahoo!きっず』にも掲載されており、「オリンピック・クイズ」や「世界を知ろう!」が人気です。

「オリンピック・クイズ」は日本語でルビをつけていますので、子供から大人まで楽しめます。レベル1からレベル5まで難易度が分かれており、それぞれ8問ずつ設問があります。知っているようで知らないオリンピックのことを楽しんで学んでください。

「世界を知ろう!」は世界の言葉や宗教、オリンピックに参加した国やオリンピック村についてなどを、絵と動画で学べる教材です。

3.さいごに
3回にわたり「特別支援教育のための教材」の連載をさせていただきました。最後までお読みいただきありがとうございます。
人気のある教材や役立ちそうな教材をピックアップしてご紹介しましたが、この他にも「アンガーマネジメント」や「生活ことば辞典」なども特別支援教育デザイン研究会のポータルサイトから見ることができます。応援をいただく企業様からのご協力もあり、無料で公開していますので、子どもたちの学びに少しでもお役立ていただけましたらと思います。

◆笹田 能美(Yoshimi Sasada)
大阪大学大学院前期博士課程修了(教育工学)
特別支援教育デザイン研究会 共同開発者 株式会社イングラムジャパン代表
先進的教育情報環境整備推進協議会 主席研究員
国際ビジネスデザイン専門学校メディアデザイン講師
明治図書『特別支援教育の実践情報』連載中
教材のユニバーサルデザインを専門とし、教材デザイナーと言う分野の確立を目指す。



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 ■ 連載:SDGsとは未来を変える目標、一人ひとりにできることとは?
                    第4回 「誰一人取り残さない社会」の実現に向け、一人ひとりができることを
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4月27日に、中学生から読める書籍『10代からのSDGs-いま、わたしたちにできること』を発行しました。著者として、その本に書かれているSDGsについて、ダイジェスト版でお伝えする4回目です。

SDGsを達成するために、「誰一人取り残さない社会」の実現に向け、企業や行政、学生も含めて、たくさんの活動が行われています。

今回は、活動が実を結び、どんな世界が開けているかについて想像ではありますが、お伝えしたいと思います。

〇私たちが取り組みに参加することで大きな力を生み出す可能性がある
この本では、世界的に有名な衣料品メーカーやIT 企業などの取り組みについても紹介しています。グローバルに展開する大企業だからこそできるアクションを知り、それらの企業がなぜSDGsを重要視し、いかに実現させようとしているかを理解し、同時に消費者としてできる協力の方法も知っていただければ幸いです。

SDGs 実現のための取り組みは、経済問題や社会問題とからめて語られることが多いのですが、教育や芸術の分野でもそれらの取り組みが活発化しています。

大学教育の一環としてSDGsを前面に打ち出していたり、芸術活動のなかでSDGsの理念を体現しようとしたりといったアクションも広がっています。

個人の力はわずかでも、こうした企業や地方自治体、国の取り組みに共感、協力、参加することで、大きな力を生み出す可能性があるのです。
この本のサブタイトルにあるように、わたしたちにできることを行っていくことで、だれもが安心して暮らせる未来が訪れると信じています。

〇SDGsが達成された後の未来の姿を想像してみる
SDGs が掲げる目標がすべて達成されたとき、はたして世界はどのように変わっているでしょうか? 
ここで未来に目を向けて、地球や世界はどんな姿になっているのか、その一例を想像を広げながら紹介します。

その未来は、若者たちが大人になったときの地球であり、世界。もちろん、未来のことは誰にもわからないし、実際、SDGs の目標がすべて達成できるかもわかりません。

SDGs は「未来の世界のあるべきカタチ」を示したもの。例えば、SDGsのゴール13「気候変動に具体的な対策を」やゴール14「海の豊かさを守ろう」、ゴール15「陸の豊かさも守ろう」などが達成できたとき、地球はどうなっているでしょうか。

地球温暖化はなんとか止まって、南極や北極の縮小は緩やかになり、海に沈む島なども減る。また、巨大な台風や干ばつなどの異常気象も少なくなることが期待できます。

海では、人間が食べる魚は養殖が普通になり、また海産物の捕獲制限なども厳しくすることで、海洋資源の枯渇も防げているでしょう。

いっぽう陸では、乱暴な開発をやめ、さらに森林を増やし、砂漠化への対処をすることで、陸上生物や鳥などの絶滅危惧種も減るでしょう。
これらによって、生物の多様性が保たれることになっています。
 
しかし、このような未来の実現は簡単なことではありません。「SDGsは答えだけがのっている問題集」という言葉があるように、その答えにたどりつく道筋はひとつではありません。だからこそ、ひとりひとりが理想に向けて何ができるのかを考えることが大切です。

そして、SDGs が掲げている目標がすべて達成できたとしても、世界から問題が完全になくなるわけではありません。SDGs を達成したその先の未来についても考えるべきですね。

次回は、国連でSDGsの柱をつくってきたこの本の監修者の想いをお伝えします。

◆原 佐知子
フリー編集者・ライター
障害福祉や教育関係の書籍や雑誌、進学情報誌等の編集や取材・ライティングを行う。また、執筆だけでなく、コミュニケーションや発達障害についてのセミナーやワークショップ講師としても活動中。
全国手をつなぐ育成会機関誌『手をつなぐ』では、映画や本、舞台の評を不定期に連載中。
主な編著書に、『ADHD、アスペルガー症候群、LDかな?と思ったら…』、『ADHD・アスペ系ママ へんちゃんのポジティブライフ』、『専門キャリアカウンセラーが教える これからの発達障害者「雇用」』、『自閉症スペクトラムの子を育てる家族を理解する 母親・父親・きょうだいの声からわかること』などがある。
2021年3月19日、平凡社より「発達障害のおはなしシリーズ3巻」、2021年4月27日、大月書店より「10代からのSDGs-いま、わたしたちにできること」上梓。


■□ あとがき ■□--------------------------
次号は、通常より1週間先の、5月28日(金)とさせていただきます。

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