ディスレクシアのある子どもへの支援:全人的アプローチ HUG-売上・請求管理機能

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2025.02.21

ディスレクシアのある子どもへの支援:全人的アプローチ HUG-売上・請求管理機能

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■    連載:請求業務などの負担を軽減!!売上・請求管理機能
■□   連載:ディスレクシアのある子どもへの支援:全人的アプローチ
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■ 連載:療育に特化した施設運営システム-HUG-
       第3回 請求業務などの負担を軽減!!売上・請求管理機能
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我々、株式会社ネットアーツは、放課後等デイサービス運営システムHUGを開発・サポートしております。

HUGは放課後等デイサービスの事業者様と手を取り合い、
・療育の質を高めること
・誰にでも使いこなせる便利な道具を創ること
・子どもたちの自立と成長を支援できること
この3つの想いから、生まれました。

実際に施設運営する中で直面した課題や実現したい事を、療育に特化した施設運営システムを利用して管理できれば、事業所は療育に集中でき、子どもたちの成長に繋げる事ができると考えています。

今回の連載では、児童発達支援や放課後等デイサービスの事業所を運営するために必要な情報がどれだけあるのかを、療育に特化した施設運営システム「HUG」を通して4回に分けて紹介しています。

第3回目は、売上・請求情報の管理です。どのような情報を作成して保存しておかなければならないのか、HUGの機能を通して説明します。

〇売上・請求管理機能
児童の利用情報を記録するだけで 国保連への請求に必要な情報と帳票を自動で作成できます。

出力したデータを国保連のソフトへ取り込むだけでカンタンに請求業務を行え、 事務作業の時間を短縮できます。記録のチェックも行うので、ミスや漏れのない請求業務が可能になります。

日々の利用者の申込み状況や記録から出欠席の実績や予定を確認できる売上予測を作成できるので、施設の状態が把握しやすく、安定した施設運営に役立てられます。

目的により次の4つに分けて説明します。

1.国保連への請求業務
日々の児童の利用情報を記録するだけで請求業務に必要な帳票を自動で作成できます。
日々の内容を登録するだけで請求業務が完了するので、誰でもカンタンな請求業務を実現し、事務作業の時間短縮にも繋がります。

例えば、記録漏れや登録内容の不備を自動でチェックしアラーム出力するなど、請求時のミスや漏れを未然に防ぐチェック機能があります。

返戻、過誤、月遅れ請求となってしまった場合も管理対応が可能です。
(画像はこちら>> 
 
2.売上状況の分析・確認
日々の利用者の申込み状況や記録から出欠席の実績や予定も確認できる売上予測を作成できます。
複数施設に対応した施設ごとの利用日数や日平均利用者数、3ヶ月平均利用者数を分析、確認できます。

その他に申込みの登録状況や売上予測、売上推移のグラフを施設ごとに比較、分析して確認できるので見通しを持って施設運営を行えます。
(画像はこちら>> 
 
3.実費の請求
おやつ代や工作をした際に発生する材料費、課外活動を行った日に発生する参加費など、施設を利用した時に発生する保護者への実費の請求にも対応しています。

特定の日にちにのみ発生する実費や、課外活動をした際に発生する外食費や交通費など、児童一人一人の実費に合せた設定をすることも可能です。
(画像はこちら>> 
 
4.処遇改善加算金額の確認
毎月の請求情報をもとに、処遇改善加算が施設ごとに月単位、年度合計が自動的に金額を表示できます。

自治体へ提出する「処遇改善計画書」や「処遇改善実績報告書」作成のご参考資料としてご活用いただけます。
(画像はこちら>> 
 
〇まとめ
このように毎月の請求業務は、日々の施設運営情報と児童情報に紐づけられています。
児童の利用実績を記録するだけで請求に必要な情報と帳票が自動で作成されれば、転記ミスや漏れを未然に防いでくれます。

経営には売上予測も必要です。特に複数施設を運営している場合は、施設ごとの売上推移を比較できれば施設の状態が把握しやすく、安定した施設運営に役立てられます。

保護者への実費請求や自治体への提出書類なども対応が必要になります。
請求業務が誰でもカンタンにできれば、療育や施設運営に集中できます。請求業務に連動する記録は 、ITの力を借りて効率的に有効な記録ができるといいですね。

第3回目は、ここまでになります。次回は保護者との情報共有です。お楽しみに!

今回、ご紹介したHUGのサイトはこちら>>
HUGを提供する株式会社ネットアーツが運営するお役立ち情報を発信した「はぐめいと」は、こちら>>

◆株式会社ネットアーツとは
愛知県名古屋市中区金山にあるITソリューション企業です。
児童発達支援・放課後等デイサービス運営システム「HUG」の開発・サポートを行うとともに、愛知県犬山市で放課後等デイサービスココトモワークスジュニア、就労移行支援・就労継続支援事業所ココトモワークスを運営し、誰ひとり取り残さない居場所創りを行っております。

◆児童発達支援・放課後等デイサービス運営システム「HUG」とは
放課後等デイサービスや児童発達支援にかかわるすべての業務を一元管理できるSaaS(クラウド)型の運営支援システムです。
事業所が保護者と療育の記録や連絡事項を共有できるだけでなく、利用予約~実績登録~請求という一連のワークフローをすべて電子化することで、より質の高い療育の提供や業務効率の改善、運営基準の順守を実現できるサービスとなっています。
2025年1月現在では全国47都道府県、7,000を超える事業所で導入されています。

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■ 連載:読み書きのアセスメントをして子どもの本来の力を発揮する
       第2回 ディスレクシアのある子どもへの支援:全人的アプローチ
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ディスレクシアのある子どもへの支援は、単に低次の読み書きのスキルを向上させることだけにとどまらず、内容理解を深め、自分の考えを効果的に表現する高次の読み書きに焦点を当てるべきです。最終的な目標は、子どもたちが自分の得意分野で力を発揮し、自信をもって生き生きとした生活を送ることができるようにすることです。そのためには、全人的なアプローチが求められます。
 
〇読み書きの困難さのアセスメント
日本語における読み書きの困難さを評価するための方法はいくつかあります。これらのアセスメントは、標準的な基準と比較して、読み書きの流暢さと正確さを測定します。
医学的に発達性ディスレクシアの診断は、二つの領域で二標準偏差以上の差がある場合に下されます。しかし、実際に教育的には一標準偏差の差異でも学習に悪影響を与えることがあります。
アセスメントで明らかになる主な指標は以下の通りです:

・読みの正確さ:書かれた文字を正確に読めるか。
・読みの流暢さ:スラスラと読めるか。
・書きの正確さ:正確に文字を書くことができるか。
・書きの流暢さ:スムーズに書けるか。
・音声化の効果:自分で読むよりも、代読や音声で聞いた方が理解できるか。

読むのに時間がかかると、内容理解が難しくなり、授業についていけなくなることがあります。読み間違えがあれば、内容理解に影響が出ます。また、書き写すのに時間がかかると、重要な情報を見逃すことにもなります。単純に時間を延長すれば良いというわけではなく、疲労感が増すだけのこともあります。

〇支援の提案
NPO法人エッジでは、アセスメントの結果をもとに、一人一人の困難さを分析した上で、家庭でできる支援や工夫、通常学級での指導や支援、試験における「合理的な配慮」※の提案をまとめています。本人の希望、学年、などによって変化はありますが、以下は、読み書きの困難を抱える子どもたちへの一般的な支援方法です。状況に合わせて組み合わせて指導・支援を考える必要があります。社会や学校における制度やルールをその子に合わせて調整するための根拠となるのがアセスメントの結果です。

・読み書きができるようになる:低学年ではひらがなの読み書きが正確にできるように
・読み書きがしやすいような工夫:拡大、ルビを振る、フォントやレイアウトの工夫、筆記用具、用紙の工夫、デジタル教科書などの使用
・読み書きの代替手段:音で聞く、写真で写す、ICTの活用など
・内容理解につなげる、背景知識をつける
・学習スタイルに合った学習方法の獲得:タッチタイピングやマインドマッピング等※後述の学習スタイルの項を参照

※「合理的な配慮」 障害者の権利に関する条約には「配慮」という極めて日本的で情緒的な文言は使用されていない。正しくは「調整」と「変更」である。ただし、日本の法律には使われているのでここでは使用している。

※障害者の権利に関する条約 外務省

〇読み書きができるようになる:
読みの流暢性はある程度は改善されますがその訓練をするよりも、正確に内容を理解できる方に力を入れましょう。
書きの書き写す速度を早くしても正確でないと意味がありません。自分で考えをまとめて正確に手書きするのはとても困難である場合が多いです。

〇読むことの代替手段
ICTを効果的に活用することで、ディスレクシアのある子どもたちの学習体験を改善できます:
・音声サポート:例えばエッジが提供する各教科書の音声教材BEAM※を利用する。
・視覚的補助:拡大、背景色の変更、フォント・サイズ、レイアウトなどの調整変更

音声教材BEAM:文部科学省委託事業 無償提供

〇書くことの代替手段
書くことの困難さはディスレクシア以外にも様々な要因が考えられますが、代替手段を使うことで困難さを軽減して、考えを表現することができます:

・代筆、写真にとる、データで渡す:印刷された資料や板書の写真を提供し、手書きの必要を減らす。
・ICTを活用する:タッチタイピング、音声で入力するなど
・回答方法の工夫:作文や課題について、口頭で回答することをする。ひらがなでの表記で評価する、選択問題にするなど。

〇一人一人に合った学習スタイルの提供
・多感覚アプローチ:粘土で漢字を形作る、質感のある紙を使って書くなどの方法を取り入れる。
・視覚的マッピング:マインドマッピングやグラフィックを使用してアイデアを表現する。
・アプリの活用:ディスレクシアホイール※

ディスレクシアホイール 平林ルミ

〇学習環境の改善
家庭では本人の学習スタイルに合った方法で学び、学校ではユニバーサルデザインの授業を行うことで多くのディスレクシアの児童生徒は本来の力を発揮して学習に取り組むことができます。

・RTI(Response To Intervention):
アセスメントが実施できない状況下でも個々のニーズに応じた支援を提供し、効果があれば「合理的」であるとする。例えば、試験で点数が低かったら、口頭試問や選択問題にして高得点になるならそれはよい方法であるという考え方。また、時間を延長すれば正解ができるのであれば、時間延長が合理的である。
・メタ認知:
本人が自分に合った学習方法を知ることは大切です。アセスメントで客観的に自分のことを理解して、それを学校に伝えられるセルフアドボカシーが重要です。

〇合理的な配慮
試験などではアセスメントの結果や日頃の学習に基づいて、変更と調整が認められます。

・質と量の調整と変更: 記述問題に関してはひらがなを許可する、口頭試問や選択問題などに変更する。
・時間延長:疲れ具合と相談しながら課題や試験のために追加の時間を許可する。
・PCやタブレットを使った試験
・上記の代替手段等を使用した上で評価する

〇結論
ディスレクシアのある子どもたちへの支援は、彼らの独自の課題や強みを考慮した個別化されたアプローチが必要です。アセスメントを実施し、「合理的」で適切な戦略を実施し、支援的な学習環境を整えることで、これらの子どもたちが自分の可能性を最大限に引き出すことができます。教育者、家庭、そして生徒自身の協力が、学びと成長を促進するための重要な要素です。

このように、ディスレクシアのある子どもたちが幸福で充実した生活を送るためには、全員が連携してサポートすることが不可欠です。彼らの強みを認識し、適切な支援を行うことで、学習の道を開いていくことができるでしょう。

※その他の参考資料
読み書き困難指導・支援講座「子どもの味方の教え方」(e-ラーニング)
読み書きアセッサー養成講座(e-ラーニング)
光文書院のカラーテスト

◆藤堂栄子(Eiko Todo)
認定NPO法人エッジ 会長 (NPO EDGE Japan Dyslexia Society)
NPO法人エッジエッジは読み書きの困難を持つディスレクシアの人たちが本来の力を発揮し活き活きと暮らせる社会を目指して活動をして21年になります。これまでの活動は皆様のご支援、お力添えによって実施、継続をすることができました。今後も活動をより多くの方に届けられますように、皆様のご寄付をお願いいたします。
認定NPO法人エッジ
 

■□ あとがき ■□--------------------------
3月5日から7日までの3日間、メディカルジャパン大阪に出展します。第18期ものづくり補助金に採択されて開発した、脳バランサーキッズのクラウド版を初公開します。展示ブースは介護・看護EXPOのB1-13で、本メルマガ編集の五藤が3日間、ご説明させていただきます。

その関係もあって、次回メルマガはその翌週3月14日(金)の刊行とさせていただきます。

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