限局性学習症その(2) Kaien創業記 スペシャリスタナの発見

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2024.08.30

限局性学習症その(2) Kaien創業記 スペシャリスタナの発見

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■    連載:限局性学習症その(2) 基準A
■□   連載:Kaien創業記 Specialisterne(スペシャリスタナ)の発見
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■ 連載:教育・心理的支援において診断基準をどう読むか・理解するか    
     第13回 限局性学習症その(2) 基準A
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アメリカ医学会の発行する診断基準であるDSM-V及びTRの解説を続けてきましたが、このシリーズも最後になりました。ASD、ADHDに続き、SLDになります。限局性学習症のその(2)です。
その(2)とその(3)で、診断基準の基準A、具体的な障害特性の説明をいたします。

まず、限局性学習症の基準Aは、前文(概要の説明)と(1)~(6)の下位項目で構成されています。

1.基準A 前文 
基準Aの前文には以下のような記述があります。
  
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A.学習や学業的技能の使用に困難があり、その困難を対象とした介入が提供されているにもかかわらず、以下の症状の少なくとも1つが存在し、少なくとも6カ月持続していることで明らかになる。
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まず、限局性学習症とは、以下の(1)(2)がそろわないと診断ができない、という条件を指しています。

(1) 「学習」や「学業的技能の使用」とは、(1)(2)「読字」、(3)(4)「書字」、(5)(6)「算数」を指しています。

(2) その困難にターゲットを絞って支援を行っていても、少なくとも6カ月以上その困難が維持されています。

DSM-V-TRでは、限局性学習症は「読字障害」「書字障害」「算数障害」の3つの下位分類を想定しています。ここで違和感のある方もおられるのではないでしょうか。DSMの3つの下位分類は、わが国で使われる教育的定義の下位分類である「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「推論する」とは若干異なるのです。我が国の教育的定義は通常以下のものが使われます。

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全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示すもので、一部特別な指導を必要とする程度のもの
(平成25年10月4日付け25文科初第756号初等中等教育局長通知)
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この違いに関する定型的な説明はありませんが、学業的技能としての「聞く」「話す」は、DSMでは「読む」「書く」の基盤になっていると考えることもできると思います。

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2.下位分類(1)(2):読字障害
 下位分類(1)(2)は、読字障害について記述しています。 
(1)    不正確または速度が遅く、努力を要する読字
  (例:単語を間違ってまたはゆっくりとためらいがちに音読する。しばしば言葉をあてずっぽうに言う。言葉を発音することの困難さをもつ。)

(2)    読んでいるものの意味を理解することの困難さ
  (例:文章を正確に読む場合があるが、読んでいるもののつながり、関係、意味するもの、またはより深い意味を理解していないかもしれない)
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(1)は、読字の正確さと、速さ、及び読むことそのもの、の困難です。
具体的な症状としては、読みの間違い、読み飛ばし、勝手読み、文章の要点の理解の困難、初めて見た語やあまり使わない後の読み間違いなどを指しています。

● 文字認識
読字障害は、まさに視覚的情報をどのように認知し処理するのか、という問題です。日頃スキャナーを使われる方はわかりやすいと思いますが、目で見た情報をどのように脳が認識するのか、そのスキャンの機能の一部的な不都合と考えるといかがでしょうか。文字や文字列の重なり(縦・横)や漢字の偏と旁が離れてみえる、文字そのものが薄く認識される、文頭の文字だけが大きく見えるなどが代表的な症状ともいわれています。

ただ、こうした文字認識の特徴は説明としてはよく用いられるのですが、臨床的にはみなさんはいかがですか?

私自身は、いわゆる学習障害の子どもたちに出会ってからすでに40年近くなりますが、文頭の文字の大きさや文字の重なりなどの困難はあまり多く出会っていません。しかし一方で、読みやすいフォントやサイズ、行間、文字間隔というのは、個別性は高いものの、かなり訴える子どもや成人が多いように思います。今後はこうした文字認識の知見を集めて整理する必要もありそうな気がします。

〇文字のつながりの理解:音韻ルートの障害と語彙ルートの障害
文字のつながりをうまくとらえることができないSLDの特徴は、音韻ルートの障害と、語彙ルートの障害で説明することができます。

音韻ルートの障害とは、SLD児・者がひらがな1文字を読むのに要する時間が定型発達児者よりも時間がかかるという特性です。眼球運動研究(懸田,1998)からは、文を読むときには0.2~0.25秒停止してその間に2文字から5文字を一度に読み取るとされていますが、SLDの子どもは時間がそれ以上にかかっているということです。

また、語彙ルートの障害とは、文字をまとまりとして読むことの障害です。このふたつが文字認識にどのような影響をおよぼしているかというと、以下のようなことになります。

例えば、私たちは「うまがぼくじょうのなかをはしっています」という文章に対し、通常は、「うまが/ぼくじょうの/なかを/はしっています」、というように、一つの意味のあるまとまりごと無意識に区切って理解します。これが、語彙ルートです。SLDはこのまとまりをうまくつくることができないので、「う/まがぼ/くじ/ようのな/かをは/しつてい/ます」のような、変な区切りでの読みになってしまうということが起こります。語彙としてのまとまりがつかめない、ということですね。また、語彙のまとまりを認知できないので、指で一文字ずつ読むというような反応をすることもあります。「う・ま・が・ぼ・く・じ・よ・う・の・な・か・を・は・し・つ・て・い・ま・す」のような一文字ずつを読むことになってしまいます。さらには1文字ずつ読むのも時間がかかります。 

〇文字の形の認知
視覚的な認知につまずきが大きい場合には、画数の多い漢字や、文字の中の向き等の細かい視覚的な情報をいっぺんに処理できずに「読めない」ということが起こるということです。あるいは、似たような形の漢字やひらがなを分別できないので、読み間違いが多いということになります。「きょうはすもうはらにいった」という生徒がいて、ああ、相撲を見に行ったんだな、と思って聞いていたら相模原市だった、というような、わたしたちでもよく起こるような読み間違いが頻繁に起こると考えられています。

〇読み飛ばし
文字量が多かったり、形や向きをうまく処理できないと、読み飛ばしをすることがあります。

〇「勝手読み」
勝手読みとは、書いてある文字情報の一部を変えて読んでしまうということです。例えば、今日はお母さんと買い物に行きました の文章を今日はお母さんと買い物に行った、と、意味は何となく通じるけれど正確ではない読みをするということです。わからないことばやうまくまとまりをとらえられない時、あるいは何度も読んでいて意味がよくわかっていると、その言葉に置き換えて読んだりします。

〇初出語やあまり使わない言葉の理解
イメージしにくい言葉や初めて出てくる言葉、日頃あまり使わないような言葉の認識が難しいという症状です。わからないと似たような言葉に置き換える「勝手読み」をしたり、読み飛ばしたりということをします。

このような読みの特徴があると、日本での小学校の、日々の宿題の王様ともいえる『音読』の問題が起こります。そもそも読みが難しい。こうした場合、もし聴覚情報のワーキングメモリが一定以上あるようであれば、ことばのまとまりごとに音で聞かせて、復唱させる方法があります。苦手な視覚情報を得意な聴覚情報に変えてしまうのです。

また、教科書の音読は、何度も読んでいると『勝手読み』が起こりやすい時には、素材そのものを変えて、例えば絵本や、枕草子のような、日頃は絶対に目にしないような、しっかりと見るしかない素材、リズミカルに言葉のまとまりを認識しやすい素材を用意するような支援が有効なこともあります。

実は私はこれをSLDのお子さんに支援として導入したことが何度もあります。その効果はかなり高く、音読を楽しんでくれるようになりました。しかし、あるとき「音読の宿題は教科書をやってください。小学生に枕草子なんて。英才教育をするつもりですか。」と学校の先生に叱られてしまいました。彼らの認知特性のメカニズムを説明したのですが「宿題は、出されたとおりにするのが宿題です。」とのこと。こうした経験は、一度や二度ではありませんでした。

診断基準の説明からは少し話がそれてしまいますが、読字障害は私たちに障害とは何か、という根源的な問いを思い出させます。前述したように、こうした読字障害は、文字や画像認識ソフトの精度に似ています。パソコンで私たちが文字を入力するときにも、誤変換することもありますよね。パソコンも一番近い、それなりに意味が通じるような処理をしてくれます。こうした読み間違いは、つまずき、とか障害、といえばそうなのですがニューロダイバーシティ(脳の多様性)の観点からいえば、そのようなタイプの脳が、これまで習得したスキルをもとに、自分に最も適した形での処理をしようとした結果、最適な認知処理をしたとも言えますね。これを障害というのはどうだろうか。個々の脳の最適化を改善、克服というのは少し違うように思います。

まさに、障害の個人モデルと社会モデルの考え方です。読字障害については「うまく読めるように」本人が努力してトレーニングする、という個人モデルよりは、私たちが、スキャンしやすいような文字情報を保証する(資料を拡大コピーする、タブレットなど簡単に拡大縮小できるデータを用意する、読みやすいフォントに変えるなど)など社会モデルでの支援が適しているようです。

◆吉田 ゆり(よしだ ゆり)
九州大学基幹教育院 教授
(兼任)キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室
専門は発達臨床心理学。
公認心理師、臨床心理士、臨床発達心理士、そして保育士でもある。
 

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■ 新連載:Kaien創業記
      第2回 Specialisterne(スペシャリスタナ)の発見
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前回はNHKアナウンサーだった私が、MBA留学の直前に発覚した長男の診断をどう受け止めたかについてお伝えしました。今回はノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院の留学から1年。Kaienの起業に最大の影響を与えたデンマークのIT企業「Specialisterne(スペシャリスタナ)」の【発見】についてお伝えします。

2008年5月。シカゴの長い長い冬も終わり、ようやく木々が青々としてきました。ケロッグの授業も春学期。これまでで「戦略」、「マーケティング」、「ファイナンス」、「オペレーション」といった主要な科目も取り終わっていました。6月からはMBAは3ヶ月の夏休みに入ります。ほとんどの学生はその間サマーインターンシップを行い、卒業後の就職に向けて大きな山場を迎える季節になっていました。年度替わり直前の、そわそわした、ワクワクした、だけれども不安も含んだ独特の雰囲気がケロッグのキャンパスに漂っていました。

信じられないほどいろいろなことが起こった2007年。2008年になって私も英語にもすこしずつ慣れ、ケロッグでの学生生活にリズムができていました。ビジネス経験はありませんでしたが、ビジネスがどう回っているのか、概ね把握できていました。違う言い方をすると、米国での学生生活も少し単調になってき始めた頃でもあります。「夏休みはインターンシップを頑張って内定をもらおう。」

ただ2年生ではなにをしよう。インターンシップを終わって2年生になってからでは計画を立てる時間がない。」そう感じ始めていました。大学もそういった2年生の考えをよく理解しています。MBA同士が協力しあって2年生を交換する制度を設けていました。私の友人だけでも、ケロッグからは、イギリス、フランス、南アフリカ、中国、タイ、アルゼンチンといった世界各国のMBAプログラムに行くことが決まっていました。ただ私はそういったアクションを一切起こしていませんでした。2年生になってなにをするのか?漠然と「発達障害とビジネスの関係について調べたい」としか思っていませんでした。私が入らせてもらっていたチュルさんの「株式市場の仕組みを、非営利団体の効果測定に活用する」プロジェクトも、夏休み後にどのような活動をするかを話し合うことになりました。5月末の土曜日、ミーティングルームが空いている朝一番に全員で議論することになっていました。

※ワード解説 「チュルさん」ケロッグ経営大学院での同級生。Kaienの共同創業者。ケロッグ時代はメンター的な存在。

チュルさんのプロジェクトは大変興味深いものでした。ただ私には奥が深すぎました。どのように2年目はプロジェクトを動かしてよいのか、見当がつきませんでした。ミーティングの前夜、夜10時ぐらいだったでしょうか。一人自室にこもって、翌日の発言をどうすべきか、いろいろと書き連ねていました。なかなかアイデアが出てきません。ふと自分の興味がもっとあることだったら、もう少しアイデアが出てくるのではないかと思いました。ちょっと気分転換のつもりで「発達障害 仕事」とネットで検索をかけてみたのです。それが運命だったと思います。Specialisterne(スペシャリスタナ)が引っかかりました。

私が検索をしたのはハーバード・ビジネス・スクールの雑誌、ハーバード・ビジネス・レビューのウェブサイトです。ケロッグのライバル校にあたりますが、ハーバードは歴史が分厚く、MBAの象徴たるケーススタディ(過去の企業の事例を当事者感覚で書いた短めの文書を、授業の前に目を通し、授業やグループワークで自分たちだったらどういう経営判断をくだすかと話し合う方式)の権化です。このため膨大なケースを作成していて、そうしたケースがたくさん検索・購入できるシステムをウェブ上に構築していました。ハーバード・ビジネス・レビューだったら、発達障害と仕事に関するビジネスモデルのヒントが見つかるかも知れない、そう思って検索したのです。直感が当たりました。

ちょうど数ヶ月前に発行されたばかりの、出来立てほやほやのケースでした。デンマークのIT企業・スペシャリスタナ。2004年に創業して、発達障害の弱みを強みに変えて、プログラミングやソフトウェアのバグチェックを行なっている。特にバグチェックは『健常者』を50%ほど上回る成果をあげることがある。このため、創業1年目から黒字である。

「すごい・・・。」数行での説明文を読むだけで十分でした。あまりにショックを受けて言葉になりませんでした。たしかケースはオンラインで購入するのに6ドルだったと思います。すぐにクレジットカードを財布から引っ張り出し、購入し、ケース全ページを印刷しました。あとはチュルさんのプロジェクトそっちのけで読みふけりました。何度も何度も目を通しました。教育や福祉の単語も出てきましたし、一部アメリカ流の英語ではないフレーズや単語もあり読みにくくはありましたが、ちょっとぐらいのことは気にかかりませんでした。「これだ」、「これをしたかったんだ」と思いました。

ケースは、ソフトウェアのバグが目に飛び込んでくるように発見できるという、あるアスペルガー症候群の人の証言で始まります。「変わらないことを好むので、異常はすぐに発見できるのだ」と。「なるほど!!」と思いました。
発達障害の人は視覚優位の人が多いといわれています。ルールや法則がある世界や状況に安心感を覚えるといわれています。実際、息子といた時も似たような体験をしました。散歩で外を歩いていると急に空をさして「飛行機」ということがあったのです。よく見ると青空に白く小さな点が一つ。視線は上にはほとんどいっていなかったはずなのですが、息子の目には瞬時に飛び込んでくるようでした。不思議な才能だなと思っていました。
そういった感覚と、今読んでいるスペシャリスタナ社で働くアスペルガー症候群の人の証言がシンクロしました。特性が弱みではなく強みとして活かされている。しかも仕事というのがソフトウェアのバグを発見するという、高度な仕事である。福祉企業ではなく、IT企業として成立しているとは・・・。説明に圧倒されながらページをめくりつづけました。

なによりも共感したのは、「資本主義という同じ土俵で戦って、『健常者』という人たちを凌駕している」ということでした。スカっとしました。障害がある人へのアプローチはいろいろとあると思います。ただ今までのアプローチではいつまでたってもチャリティー感覚、支援感覚でなにか違うなという印象を私は持っていました。それがスペシャリスタナでいきなり欲しいものにたどり着いた気がしました。

どんな分野であっても同じ土俵で負けることで、「こいつやるな」とはじめて対等になれる、相手のことを知りたいと思う。そういう感覚を人間は持っていると思います。発達障害の人の一部分でもいい。こういった感覚を『健常者』に与える人たちを組織することが、本当の意味の発達障害への理解につながるのではないだろうかと思いました。

ケースを何回も読んだ後は、実際にスペシャリスタナのウェブサイトを訪れました。当時から英語ページがあったので、ある程度のことがわかりました。写真も使われていたので、雰囲気もわかりました。その後もSpecialisterneをネットで検索しました。どうやら私が知らなかっただけで、発達障害の専門家の中では数年前から話題になっていた企業とのことでした。
ケースを執筆したハーバード大学の教授やデンマーク出身と思われるスペインのMBAの教授たちについても調べました。どんな専門なのだろうか、連絡先はどこにあるのか。5月のシカゴの朝は早く明けます。空が薄明るくなるまで調べられることはすべて調べました。

日本語でもネットでこの会社について調べました。一つも出て来ませんでした。2004年にデンマークでできた会社であり、2008年当時まだ記事が出版されたばかりで、日本人としてはおそらくこの記事を読むのははじめてに近いだろうことがわかりました。しかもそれが発達障害に関係する、つまり親御さんなどである可能性は更に少ないこと。大げさですが、コロンブスが新大陸を「発見」したような感覚でした。すぐに「日本にもこの会社のような組織が欲しい」と思いました。スペシャリスタナの支社になるのか、スペシャリスタナに似た会社を別途立ち上げるか、どちらかかな、と考えました。

ただしはじめは自分で立ち上げることは一切考えませんでした。ITの分野ですし、自分は発達障害の専門家、つまり臨床心理士でも精神保健福祉士でもないからです。しかし必ずこのスペシャリスタナに興味を持つIT系・福祉系の人がいるはずである。自分は英語もある程度わかるし、ビジネススクールのあと1年を使えるという自由がある。プロジェクトを前進させて、専門家が組織を立ち上げる際にお手伝いしようと思いました。なんとも恥ずかしいぐらいに当時は「自分で起業」という気持ちはなく、とにかくすごいものを知ってしまったので、それを調査し知り尽くし、適任者にバトンタッチしようと思っていました。

翌朝、チュルさんのプロジェクトの会議です。ほとんど寝ないまま、ケロッグの校舎に向かいました。いつもは遅れてくることの多いチュルさんでしたが、その日は一番乗りでした。私が二番。5月の眩しい太陽が大きな窓のついたミーティングルームに注いでいました。8人程度が座れる机の奥にチュルさん。その対面に私も座り、挨拶もほどほどに切り出しました。他の人がきていないので日本語です。「チュルさん、来学期からは僕は自分のプロジェクトをするかもしれない。すごいのを見つけてしまった。」なんだかチュルさんもうれしそうでした。ただしどの程度の情報が集められ、どこに向かうプロジェクトになるのかはまだわかりません。夏休みの間に情報を集め、秋に再会したときに情報を共有することにしました。まだ名前は決まっていませんでしたが、Kaienが動き始めた最初の日でした。

第3回は、起業希望ゼロだった私が起業に向けて気持ちが傾いた米国の企業文化を取り上げます。

◆鈴木慶太
株式会社Kaien代表取締役
長男の診断を機に発達障害に特化した就労支援企業Kaienを2009年に起業。これまで1,000人以上の発達障害の方の就労支援に現場で携わる。日本精神神経学会・日本LD学会等へ学会登壇や『月刊精神科』、『臨床心理学』、『労働の科学』等の専門誌への寄稿多数。著書に『フツウと違う少数派のキミへ: ニューロダイバーシティのすすめ』(合同出版)、『発達障害の子のためのハローワーク』(合同出版)、『知ってラクになる! 発達障害の悩みにこたえる本』(大和書房)など。元NHKアナウンサー。東京大学経済学部 2000年卒・ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院 2009年修了(MBA) 。星槎大学共生科学部通信制課程特任教授。



■□ あとがき ■□--------------------------
次回は、9月13日(金)の刊行予定です。

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