障害福祉サービス等報酬改定について 幸せになるために大切なこと

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2024.06.28

障害福祉サービス等報酬改定について 幸せになるために大切なこと

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■   連載:幸せになるために大切なこと
■□  特別寄稿:令和6年度障害福祉サービス等報酬改定について
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■ 連載:ADHDセルフケア物語
     第5回 幸せになるために大切なこと
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このメルマガの読者の方々は、支援者の方が多いと思います。支援者でなくても、お子さんやお孫さんの支援をされている方もいらっしゃるでしょう。目の前のお子さん方を支援するとき、皆さんは何を目標に、何を大切に支援をされていますか?
 
確かに「具体的に何かができるようになる」という目標も大切ですが、究極の目標は「お子さんが幸せな人になるため」ということであり、そのために今何をするべきか、ということではないかと思います。
 
私は30代でADHDと診断されるまで、数限りない失敗をし、凹んでは立ち直るという努力をしてきました。かなり重度なADHDのため、みんなと同じことができないということで、辛い時期を送ったこともあります。反抗挑戦性障害(反抗挑戦症)くらいは二次障害としてくっついてきましたが、さいわい鬱にはならなかったです。
 
ご相談にこられる方の中には、私よりADHDの症状は軽いのに重度の鬱や不安障害を持っている人が多く、この違いはなんだろうと常に考えながら支援方法を模索してきました。私の経験を振り返り、大切だと考えることをご紹介します。
 
まずは、「失敗しないように育てる」のではなく、「失敗を前提として、失敗した後どうするか」こそが重要で、そのためのスキルの獲得を支援するということが、幸せになるために大切だと思います。失敗したときは、丁寧に謝る。次回は失敗しないように、どうすればうまくいくのか、その方法を祖母が一緒に考えてくれるという体験がありました。

保育園の学芸会でセリフを忘れたとき、隣の主役の子に「なんて言うんだっけ?」と聞いたら観客に大爆笑されましたが、そのとき先生は、「わからないときに聞くことができてすばらしい。そして、みんなに笑われたのに続けられてえらかったね」と褒めてくれました。こんな大失敗をしたときにも、よいところを2つも見つけ褒めてくださったことは、三つ子の魂百までで、その後の人生での対応の基本になったように思います。
 
私の場合はおしゃべりでもいろいろな失敗をしてきましたが、多弁を生かして自己開示をするという方向にいけたのがよかったと思います。また、幸いにも寝つきがよかったため、寝ることがストレスマネジメントになりました。
 
このような自分の当事者としての実体験やいろいろな研究から考えると、幸せになるために大切なこととして、以下のような内容があると思います。お子さんの支援の参考になればうれしいです。
 
1,まずは自己理解。自分の得意なことと苦手なことを客観的に分析し、受容すること
2,がむしゃらに頑張るのではなく、自分がうまくいく条件を探すこと
3,失敗してもリカバリーできる、問題解決力をつけること
4,自分に合ったストレスマネジメントができること
5,助けを求めること。そのために、自己開示ができること
6,感謝し、感謝される体験を増やすこと など
 
これらのことを1冊にまとめた本を、2017年に発行しました。『ありのままの自分で人生を変える 挫折を生かす心理学』という本です。
 
教職課程の特別支援教育概論の授業で、教科書としても採用されました。苦手意識を瞬時になくすワークなどは、学生の大体97%くらいに有効です。このワークで瞬時に苦手意識がなくならない人は、個人的なより専門的なケアが必要ということが自他共にわかるというワークでもあります。

えじそんくらぶでは、次回の新しい夜間講座(各月1回ずつ、6回で1セット)として、この本をテキストとしてオンラインの講座を提供します。早期割引もありますので、ご興味のある方は以下にアクセスしていただければと思います。
 
 
現時点での予定は以下の通りです。
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えじそんくらぶ 第22期夜間オンライン講座
第1回 7月24日(水)メタ認知力を高め自分らしさを見つけよう:ハッピーサイクルの入り方
第2回 8月28日(水)自分の特性を理解し上手くいく条件を探しましょう
第3回 9月25日(水)セルフエスティームの高め方:ポジティブ思考に変換する方法
第4回 10月23日(水)苦手意識を解消するスキルとやる気スイッチの入れ方
第5回 11月27日(水)実行機能 目標達成のために大切なこと
第6回 12月25日(水)まとめ講座(アーカイブ配信あり)
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さらに、自己理解のキーワードとして「2E」というものがあります。ご存知のように、ギフテッドと発達障害を併せ持つ子どもや成人のことです。アメリカでは以前から特別プログラムを提供していますが、日本ではほとんど聞いたことがありません。
 
2Eに興味のある方は、以下の無料の講座をおすすめします。このときに、「ちょこっとチャット」というカードゲームを使った自己開示と 傾聴力を高めるグループワークなども実施します。
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実力が出し切れない子ども達の理解と支援~2Eってなに?~
日時:2024年7月22日(月)18時30分~20時
 
場所:狭山市立 入曽地域交流センター 大ホール
アクセス:西武新宿線 入曽駅東口より徒歩6分(駐車場あり)
講師:高山恵子
定員:180名
入場無料(要申込)
 
問い合わせ・申込
電話:090-4835-0233(担当:大澤)
申込:joystudy@aol.jp
 
主催:一般社団法人ジョイサービス
後援:公益財団法人埼玉YMCA
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参加できない方のために、2Eの本とちょこっとチャットのご案内もしますのでご覧いただければと思います。
 
2E 得意なこと苦手なことが極端なきみへ: 発達障害・その才能の見つけ方、活かし方

ちょこっとチャット
 
能力と幸福度に相関がないことはもうわかっています。何かができなくてもハッピーになれる。このことを実感できるような支援をお互いにしていきたいものですね。


◆高山恵子 
NPO法人えじそんくらぶ代表。臨床心理士。薬剤師。
昭和大学薬学部 兼任講師。
アメリカトリニティー大学大学院修士課程修了(幼児・児童教育、特殊教育専攻)、同大学院ガイダンスカウンセリング修士課程修了。
児童養護施設、保健所での発達相談やサポート校での巡回指導で臨床に携わる。
AD/HD等、高機能発達障害のある人のカウンセリングと教育を中心に、ストレスマネジメント講座等、大学関係者、支援者、企業などを対象としたセミナー講師としても活躍中。また、中央教育審議会専門委員や厚生労働省、内閣府などの委員を歴任。
これまでの経験を生かし、ハーティック研究所を設立。最新刊『発達障害・愛着障害・小児期逆境体験(ACE)のある親子支援ガイド』(合同出版)等、著書多数。



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■ 特別寄稿 ■
  令和6年度障害福祉サービス等報酬改定について
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介護・障害者福祉サービス等の報酬改定は3年ごとに行われます。
2024年度(令和6年度)は報酬改定の年にあたり、4月から施行されました。
施行前より厚生労働省が報酬改定の概要を発表し、障がい児に関してはこども家庭庁からも発表がありました。
そして児童発達支援や放課後等デイサービスの事業者は、施行前から対応の準備に追われることとなりました。

報酬改定の内容は障がい児通所施設の運営に直接関わり、障がい児の預かりや支援内容にも大きく関わります。
そのため、障がい児に関わる全ての人は、その概要だけでも知っておくことをおすすめします。

そこで、令和6年度の報酬改定の概要を「療育支援システムHUG」を提供する株式会社ネットアーツの「はぐめいと」よりご紹介させていただきます。

主な変更点は次のとおりです。

(1)児発・放デイの基本報酬、支援時間の変更
〇基本報酬(支援時間)
「支援時間による区分は「30分以上1時間30分以下」「1時間30分超3時間以下」「3時間超5時間以下」の3区分とする(放課後等デイサービスにおいては、「3時間超5時間以下」は学校休業日のみ算定可)」

例:放課後等デイサービス定員10人以下 重心・医ケア児を除く
  区分1(30分以上1時間30分以下)( 574単位 )
  区分2(1時間30分超3時間以下)( 609単位 )
  区分3(3時間超5時間以下)※ 学校休業日のみ( 666単位 )

〇延長支援
「(支援時間区分の変更により)5時間(放デイ平日は3時間)を超える長時間の支援については、延長支援加算を見直し、預かりニーズに対応した延長支援として同加算により評価」

関連する「はぐめいと記事」はこちら>>

(2)加算要件の変更
〇児童指導員等加配加算
「児童指導員等加配加算について、専門職による支援の評価は専門的支援加算により行うこととし、配置形態(常勤・非常勤等)や経験年数に応じて評価」

〇専門的支援加算
「専門的支援加算及び特別支援加算について、両加算を統合し、専門的な支援を提供する体制と、専門人材による個別・集中的な支援の計画的な実施について、2段階で評価」

関連する「はぐめいと記事」はこちら>>

(3)5領域の総合的支援の提供が義務に
「支援において、5領域※を全て含めた総合的な支援を提供することを基本とし、支援内容について事業所の個別支援計画等において5領域とのつながりを明確化した上で提供することを求める《運営基準》

障害児者の状況を踏まえたサービス等利用計画・障害児支援計画の作成を推進する観点から、 サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者が作成した個別支援計画について相談支援事業者への交付を義務付け」

※5領域 「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」

個別支援計画は、こども家庭庁より参考様式が示されました。

記載のポイントや参考記載例には、発達支援の4つの支援内容(「本人支援」「家族支援」「移行支援」「地域支援・地域連携」)の具体例や、「本人支援」と5領域との関連性の明確化、さらにインクルージョンの観点の盛り込みなどが求められています。

※個別支援計画参考様式 こども家庭庁
 

関連する「はぐめいと記事」はこちら>>

上記の他にも変更点はたくさんあります。今回の報酬改定の概要全てをご覧になりたい方は参考資料をご覧ください。

〇参考資料:
こども家庭庁支援局障害児支援課(令和6年4月1日)「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定(障害児支援関係)改定事項の概要」

厚生労働省障害福祉サービス等報酬改定検討チーム(令和6年2月6日)「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容」
 
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◆株式会社ネットアーツとは
愛知県名古屋市中区金山にあるITソリューション企業です。
児童発達支援・放課後等デイサービス運営システム「HUG」の開発・サポートを行うとともに、愛知県犬山市で放課後等デイサービス・就労移行支援・就労継続支援事業所ココトモワークスを運営し、誰ひとり取り残さない居場所を創りを行っております。
児童発達支援・放課後等デイサービス運営システム「HUG」とは
放課後等デイサービスや児童発達支援にかかわるすべての業務を一元管理できるSaaS(クラウド)型の運営支援システムです。
事業所が保護者と療育の記録や連絡事項を共有できるだけでなく、利用予約~実績登録~請求という一連のワークフローをすべて電子化することで、より質の高い療育の提供や業務効率の改善、運営基準の順守を実現できるサービスとなっています。
2024年6月現在では全国47都道府県、6,000を超える事業所様で導入されています。



■□ あとがき ■□--------------------------
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