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■□■ 連載:今後の就職塾の展望(最終回)
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■ まえがき
■□ 連載:放課後等デイサービスで、作業療法士が求められること■□■ 連載:今後の就職塾の展望(最終回)
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■□ まえがき ■□--------------------------
本メルマガの発行元、レデックス株式会社では、放課後等デイサービスや児童発達支援デイサービスの困りごとを解消するために、専門家チームによる「となりの専門士-いざという時の専門パートナー」を立ち上げました。そこでは、作業療法士の専門家が中心となって、他の専門士(医師、心理士等)と協力しながら、施設の問題を解決していきます。
※となりの専門士
本メルマガの連載では、施設での困りの解決にどのように作業療法士が活躍できるのかを、となりの専門士のアドバイザーである荻野圭司さんから解説してもらいます。
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■ 新連載:放課後等デイサービスで、作業療法士が求められること
第1回:作業療法士ってどんな仕事?
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作業療法士とはどんな役割を担っているかご存知ですか?
アメリカでは、ヨーロッパにおける作業療法を持ち帰り1815年に最初の作業療法が行われました。
日本では、1901年(明治34年)に作業療法が行われました。その後1950年に「リハビリテーション」という用語が普及されました。
※上記、作業療法全書改訂第2版 第1巻 作業療法概論より抜粋
最近では、様々な療法士や訓練士がいますが、リハビリテーションの中には、理学療法士(Physical Therapist)、言語聴覚士(Speech Therapist)、そして作業療法士(Occupational Therapist)がいます。
では、作業療法士はどのような役割を担っているのでしょうか。
そもそも作業療法は、「人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。 」と定義されています。
作業療法のなかの作業には、日常生活活動、家事、仕事、趣味、遊び、対人交流、休養など、人が営む生活行為と、それを行うのに必要な心身の活動が含まれ(※図1)、その対象は身体、精神、発達、高齢期の障害や、環境への不適応により、日々の作業に困難が生じている、またはそれが予測される人や集団を指しています。
※上記、日本作業療法士協会ホームページより抜粋
※図1:作業療法の対象(MTDLP生活行為向上マネジメントマニュアルより)
作業療法士は対象者の身体機能だけでなく精神面へのアプローチも行い、対象者の取り巻く環境、作業に寄り添う専門家です。
対象者の年齢、性別、文化によって、関わる内容も異なります。
着替えやトイレ、食事を食べる練習などの生活するための身の回りの作業はもちろんですが、家事の練習、就労の練習、学習課題、お友達とのコミュニケーション、草むしりや手芸の練習、北海道では除雪の練習など、関わる内容も多岐にわたります。
なので、作業療法士は他の職種と違い、身体障害、精神障害、発達障害、高齢者を対象に、病院やクリニックはもちろん、児童発達支援サービス、放課後等デイサービス、発達支援センター、幼稚園や学校、訪問看護ステーション、高齢者デイサービス、老人保健施設、高齢者住宅など勤務している施設も多様化しています。
発達障害の作業療法では、ライフスタイルに沿った支援を行っています。
そして他の領域と違い、対象となるお子さまは成長(発達)の過程にあることも特徴となります。
私たちは、食事する、着替える、トイレに行くなどの身の回りの動作(日常生活動作)の他にも、料理をする、洗濯をする、仕事をするなど、身の回り以外の動作(日常生活関連動作)を行っています。
お子さま達は、身の回りの動作の他に、幼稚園バスに乗る、お友達と遊ぶ、絵を描く、工作をするなど、身の回り以外の作業(活動)を行っています。
年数回の行事に参加することもあるでしょう。そのような時期には、練習に参加したり集団行動の機会も多いことでしょう。
また学童期になると、学校での作業や習い事など、作業の内容も幅広くなります。
また、私の住んでいる北海道では、雪かきのお手伝いをしたり、体育でスキー学習があったりします。
学童期が過ぎ、青年期に差し掛かるお子さま達は、高校への進学そして就労というステップに移行していきます。
このように作業療法士は、お子さまの年齢、育っている環境、地域、文化などの様々な背景に着目し、一人一人の「必要な作業」に着目しています。
このように作業療法士は、国家資格を持った専門職です。
養成校では、生理学や運動学といった基礎的な医学的な知識に加えて、発達心理学などの知識や様々な作業の活動を通した実習も多く学んでいます。
子供たちを社会や人のつながりに参加できるように、発達と生活を支援しています。
次回は、放課後等デイサービスや児童発達支援サービスで、作業療法士がどのような役割を行うのかを紹介します。
◆荻野圭司
作業療法士
多機能型事業所ひまわり コパンの杜 管理者兼児童発達支援管理責任者医療法人ひまわり会札樽病院リハビリテーション療法部 作業療法課課長
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第4回 今後の就職塾の展望(最終回)
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社会性やコミュニケーションなどに苦手さのあるお子さんが早くから将来の就職に向けて準備するための就職塾の取り組みについて最終回です。
今回は、ペガサス就職塾の今後の展望についてお二人にお伺いしました。
〇木村さんの今後の展望
就労移行支援での実績を就職塾へとつなぐ
・生徒の金銭的負担をゼロにするために、障害福祉サービスの制度(放課後等デイサービス)を利用する。
・生徒がペガサス就職塾を卒業して、ペガサスの就労移行支援を利用する場合に備え、就職塾と就労移行支援の情報共有を密にして、生徒のより詳細なアセスメントをもとに、就
労移行支援において効果的な就労支援ができるようにする。
・就労移行支援で開拓した企業実習先を就職塾でも活用、生徒が多種多様な職業経験を積める体制を整える。
・現在は小学校5年生~高校3年生を対象としているが、将来は小学校1年生から対象とする。
・現在は平塚市のみだが、通うことが可能であれば、周辺の地域からの生徒も受け入れる。
〇高梨さんの今後の展望
将来(働くこと)に夢を抱くことができる生徒の育成
就労移行支援とのコラボレーションを強固にし、早めの対策を講じていきたい。
そのポイントが下記となるので、この力を高めていきたい。
☆自己理解
☆自尊心の育成(自尊感情を高める)
☆ストレス対処法の獲得
(セルフケア、セルフアファメーション※1)
☆アンガーマネジメント
☆アサーション※2な話し方、伝え方
☆コミュニケーション力
※1 セルフアファメーション Self-Affirmation
アファメーションとはポジティブな言葉で自分自身を幸せへと導く方法で、日々自分にポジティブな言葉を言い聞かせること
※2 アサーション Assertion
自分も相手も大事にして主張はしっかり行う、相手は傷つけないコミュニケーション方法
実践、体験を増やすために、下記の取り組みを充実させていきたい。
☆職場見学、体験
☆いろいろな場に出かけて行き、見学や体験をする
☆お仕事体験の充実
☆就労移行支援で行っている実務訓練や作業訓練
ペガサス就職塾のことをもっと多くの方に知っていただき、他地域の方にも私たちのような活動を広げて欲しい。
以上、お二人の意欲が伝わってきました。
私も、かなり前から木村さんの就職塾の取り組みについてお話を聞き、ぜひ一緒に何かできたらと実現に向かって少しだけ活動しました。
私が参加していたものは実現しませんでしたが、夢見ていたことが実現したのはとてもうれしいです。
今後の展開で、私も何かお手伝いできたらと思っています。
高梨さんの、他地域の方々に知っていただき、その地域でも活動を広げて欲しいという思いがこのメルマガをきっかけに、ほかの地域で形になったらメルマガを企画執筆した意味もあると思います。
フリー編集者・ライター
障害福祉や教育関係の書籍や雑誌、進学情報誌等の編集や取材・ライティングを行う。また、執筆だけでなく、コミュニケーションや発達障害についてセミナーやワークショップ講師としても活動中。 全国手をつなぐ育成会機関誌『手をつなぐ』では、映画や本、舞台の評を不定期に連載中。
主な編著書に、『ADHD、アスペルガー症候群、LDかな?と思ったら…』、『ADHD・アスペ系ママ へんちゃんのポジティブライフ』、『専門キャリアカウンセラーが教える これからの発達障害者「雇用」』、『自閉症スペクトラムの子を育てる家族を理解する 母親・父親・きょうだいの声からわかること』などがある。
2021年3月、平凡社より「発達障害のおはなしシリーズ3巻」、大月書店より「10代からのSDGs-いま、わたしたちにできること」上梓
■□ あとがき ■□--------------------------
次回は、7月29日(金)の予定です。