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■ 連載:専門用語を使わない!!
16歳~19歳未成年の障がいのある子の親なきあとの「お金」の話
~親として「行動」したこと、「サキヨミ」すべきこと~
第7回 親からの遺産のもらい方が自分と我が子にも影響する(最終回)
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今回の連載では、子どもが未成年のうちだからこそできる、親なきあとの準備についてお話ししています。毎回お伝えしているように、民法改正により2022年4月から18歳で成人となります。16歳~19歳の障がいのあるお子さんのご家族には、特に知っていただきたい内容です。
■ 連載:親からの遺産のもらい方が自分と我が子にも影響する
■□ 連載:コロナ禍 パンデミックの始まり
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■ 連載:専門用語を使わない!!
16歳~19歳未成年の障がいのある子の親なきあとの「お金」の話
~親として「行動」したこと、「サキヨミ」すべきこと~
第7回 親からの遺産のもらい方が自分と我が子にも影響する(最終回)
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今回の連載では、子どもが未成年のうちだからこそできる、親なきあとの準備についてお話ししています。毎回お伝えしているように、民法改正により2022年4月から18歳で成人となります。16歳~19歳の障がいのあるお子さんのご家族には、特に知っていただきたい内容です。
最終回である今回は、将来の自分の親(祖父母)からの相続の仕方が自分と我が子にも影響することとその対策についてお話します。今までは子どもについて、自分自身について、何をすればよいかというお話をしてきました。今回は、自分の親について何をしたらよいかのお話です。
起きる問題の上位にくるのが、親の介護、親の認知症、実家の空き家問題などです。何も準備せずに問題が起こると自分の生活に大きな負担としてのしかかり、子どもにも影響が及びます。そのため、親からの財産のもらい方(相続の準備)がとても重要になります。
よくあるケースが、親の土地の上に自分がローンを組んで家を建てたという場合です。
※図1 イメージ図
この場合、そのまま自分が住み続けられるとは限りません。相続人の間で話し合いがまとまらないと、やむをえず処分し金銭で分けることを求められる可能性があります。そうすると、住み続けることが難しくなります。まず、遺産相続に関する最高裁判所の調停に関する統計データ※を紹介させていただきます。
※司法統計年表
上のグラフから分かることは、相続で争っている件数の76%が5000万円未満の財産の場合だということです。また、82%が遺産に不動産を含む場合となっています。
私が解釈するに、家とお金とのバランスがよい場合は遺産を分けやすいけれど、家があってお金がない場合は遺産を分けづらく、もめる可能性が高いのではないでしょうか?
※図2「金持ちけんかせず、不動産もちけんかする」
現代においては、親孝行の形も変わりつつあり、親と同居しない世帯も増えています。親の面倒を見た・見ない。墓や仏壇を引き継ぐ・引き継がない。遺産の分け方とは単純に連動しないようです。「それはそれ」「長男がやって当たり前」など、きょうだいに対する感謝が無くなると、もめ事が起きやすいように思います。
2020年7月10日から自分で書いた遺言を法務局で預かってくれるという新しいルールができました。私は個人的には、専門家に相談したうえで公正証書での遺言をおすすめしています。理由は、遺言の作成に当たってはいろいろな角度での検討が必要だと考えているからです。法律+税金+不動産+保険、そして+人の気持ちを考えたうえでの遺言の作成をおすすめしています。
家族の将来に向けたご相談を数多く伺っている中で気付いたことも多いのです。遺言作成に当たっては「お金のバランス」と「心のバランス」、「勘定」と「感情」のバランスをとることが家族仲良くの秘訣のような気がしています。法定相続に従った分け方は「平等」かもしれませんが「不公平」になることだってあると思うのです。私は『納得のいく不公平』が重要では?と考えるようになりました。
(1)遺言と生命保険、(2)生前贈与と養子縁組、この二つのグループは相続対策として行われますが、それぞれのグループには大きな違いがあると思うのです。
(1)の遺言と生命保険は、残す側の一方的な意思でどうするかを決定できます。遺言は最新のものが有効です。生命保険は何度でも受取人を変更することができます。しかもこの両者は、もらう側の同意がいりません。つまり、渡す側、残す側の一方的な意思で受取人や渡したい内容を変更することが可能です。気が変わるということに対応できる、取り返しがつく対策といえるのではないでしょうか。
(2)の生前贈与と養子縁組は、通常は「やってしまっては後に引けない」ことが多いと思うのです。つまり、取り返しがつかない場合が多いのではと思います。気が変わるということに対応しづらいのでは・・・と感じています。
それぞれの特性を踏まえて、慎重に考える必要があり、その際に専門家のアドバイスを受けることをおすすめしたいのです。
そして、直面する直近の問題として、親(祖父母)の介護、認知症の問題があります。私自身、妻の両親と同居し、認知症や病気の親と接する中で気が付いたことがたくさんあります。最近の傾向として、親と同居するということがだんだん少なくなってきたように感じます。親と同居するだけが親孝行ではないと思います。親孝行の形も多様化しているということです。
そこで問題になってくるのが「実家の始末」です。土地の価値が高い場合、田舎の土地で価値が低い場合など、それぞれの状況は違いますが、変わらないことがあります。それは「人は必ず死亡する」ということ、そして不健康期間に入った高齢者は3割を超える確率で認知症になるというデータが出ていることです。その中で最大の問題は、実家の所有者が認知症になるとその実家を売却することが難しくなるということです。親と同居しない多くの方は、実家を売却してまとまった資金を作り、快適でより良い老人ホームで老後を過ごしてほしいと考える方もいると思います。しかし、実家の所有者が認知症になった場合は、その願いをかなえることが難しくなるのです。
ゆえに、親が認知症になる前に将来起こりうることを踏まえ、時には専門家からアドバイスをもらいながら、我が家にとって一番適切な対策は何だろうか?と是非、サキヨミしながら考えてみることをおすすめいたします。
今回がこの連載の最終回になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
◆鹿内 幸四朗
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■ シリーズ:アメリカ便り コロナ禍
第1回 パンデミックの始まり
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ソーシャルディスタンス、マスク、ステイホーム、リモートラーニング…昨年の今頃、これらが私たちの日常に必須な言葉になるとは誰が予想できたでしょうか。
今回の連載では、私が生活している米国マサチューセッツ州ではどのような経過を辿り、そして休校中に子供たちがどの様に過ごしたかをお伝えしたいと思います。
第一回目は、マサチューセッツがどの様にコロナ禍に巻き込まれていったかを書きたいと思います。
多くのアメリカ人(アメリカ在住の人たち)にとって、新型コロナウイルスは2020年2月上旬頃までは対岸の火事でしかありませんでした。ここマサチューセッツ州ボストン周辺では、中国からの帰国者で陽性だった人が1月中に2人だけいて、警戒こそしていましたが、特に大きな問題ではありませんでした。
その後、日本では感染者が日を追うごとに増えていて、公立学校が全国で休校措置を取り、マスクや除菌ハンドジェルやトイレットペーパーがなくなるというニュースが流れていました。それを見て、日本にいる家族を思い、とても心配していました。
マサチューセッツ州で事態が急変したのは3月上旬です。とある製薬会社が2月下旬に全米・欧州から各支部のマネージャーを集めたミーティングを開き、そこで集団感染が起きたと一報が流れました。それから感染者は日毎に増え、3月10日には州知事が非常事態宣言を発令しました。1日の新規患者数が15人となった3月12日木曜日の午後には、幾つかの市町村の公立学校が3月13日金曜日から当面休校措置を取ると発表しました。近隣大学でも(ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、ボストン大学など)全学生は1週間以内に寮からも退去するようにとの通達が出され、校舎は完全閉鎖すると発表されました。
そして3月15日日曜日には、州知事から州内全ての公立、私立の学校を4月6日月曜日まで休校措置にすると発表されました。
(保育園はその1週間ほど後に州知事からの正式な発表で休園措置に入りましたが、それまでは園の判断に委ねられていました)
当初、ここに住む殆どの人(おそらく州知事でさえ)は不安を抱きながらも、4月6日以降は元通りの生活になるだろうと予想していたはずです。しかし患者数は正に「雪だるま式」に増え続け、気付けばマサチューセッツは全米における新型コロナウイルス感染者数がニューヨーク州・ニュージャージー州に次ぐ多さとなってしまいました。
イベント、スポーツ、美術館、映画館、動物園、ショッピングモール、本屋、ジム、カジノなど、娯楽施設や日常生活に絶対必須でないお店は完全閉鎖となり、子供達の公園までも立ち入り禁止になりました。スーパーマーケットでは人数制限を設定したため、ソーシャルディスタンスを取りながら入店のために長蛇の列ができました。
日本と同じ様にパニック購買が起こり、除菌グッズの他にも、風邪薬、トイレットペーパー、キッチンペーパー、小麦粉、イースト、パスタなどはどのお店からもなくなり、バターやパン、精肉などは購入制限がなされました。
感染者数、死者数は増すばかりで、1番多かった時では1日3000人ほどの新規患者、250人ほどの死者が出ました。マサチューセッツ州の人口は690万人弱なので、東京都の920万人以上の人口と比べるとその深刻さが分かるかと思います。
当然、休校・ステイホーム措置は延長され5月には、本来なら6月中旬に年度末を迎え夏休みの始まる公立学校が、新年度の9月まで学校に戻ることはないと発表されました。
徐々に新規感染者数、死者数の減少がみえてきた6月以降、「ニューノーマル/新しい生活」の方針が発表され、段階的に緩和措置が取られました。主には、マスクをすること、ソーシャルディスタンスを守ること、屋外・屋内の集まりの人数制限、などです。
公立学校は夏休みですが、6月下旬には保育園やサマーキャンプ(学校に通う子供達のための、夏休みの学童保育のようなもの)は、新しい基準を満たしたところから運営再開ができることになりました。
私が働く保育園でも、園児1人あたりに必要なスペースを確保するため、レイアウトと人数調整を行い、6月下旬に再開することができました。夏ですが、スタッフは長袖長ズボン、常時マスク着用で、子どもも基本的に室内で過ごす時間はマスク着用となりました。
再開当初は緊張した面持ちだった子どもたちも、徐々に新しいルールに慣れていきました。マスクをする事でコミュニケーションが難しくなるのではないかと心配していましたが、多少聞きづらさがある程度でさほど問題はありません。
子供たちも、マスクをしていても私の表情を読み取ることができる様で、9月からの新年度で担当する子供たちとも、例年通りに関係を築くことができています。
とある友人が「子供たちが今ある状況を素直に受け入れ順応していき、文句を言わないことが何よりもの救いだ」とソーシャルメディアで発信していたのですが、まさにその通りだなと実感します。
現在、マサチューセッツ州は第二波が急激に押し寄せてきています。1日の新規患者数が2000人を越す日が出てきてしまいました。
6月下旬は100人を切る日もあったので、この流行を少しでも和らげるために、経済成長や子ども達の学び場を奪うことがない様にと、州知事が夜間外出禁止令を発表したばかりです。
この措置が重いものに移行しないで済むように、子どもたちがまた窮屈な日常を過ごさなくても済むように、一人の社会人として自覚と責任を持った行動をしていきたいと思っています。
次回は、休校中に各学校がどの様な対応を取ったか、保育園勤務の私がどんな在宅勤務を行ったかなどを紹介したいと思います。
◆礒恵美(いそ めぐみ)
ボストン在住
■□ あとがき ■□--------------------------
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