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■ 連載:アメリカでの療育における専門士の役割
■ グッズレビュー:短冊形メモ チェックリスト
■ 書籍:家族をラクにする魔法の言葉
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■ 連載:ボストンからの発達障害レポート 第6回
-アメリカでの療育における専門士の役割
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新年早々に寒波で大雪に見舞われボストンですが、ようやく学校は冬休みから学校生活のペースに戻りました。2014年の第一回目のレポートは、米国の障がい児教育で学校内で受けられるサービスについて、そこで活躍する専門士に焦点を当てて3回に分けてお話ししたいと思います。
米国における障がい児教育では、チームプレーを基本とします。「餅は餅屋 に」の言葉のように、教員以外にも各種の専門士が、学校の時間割の中で生徒のIEP(Individualized Educational Plan)に合わせてセラピーを提供します。
日常的にはABA(Applied Behavioral Analysis=応用行動分析)、SLP(Speech Language Therapy=言語療法)、OT(Occupational Therapy=作業療法)、PT(Physical Therapy=運動療法)などのサービスあります。
これらのセラピーは大抵は1対1で行われ、年齢や体力、集中力に合わせて20分から40分程度のセラピーを受けます。一人ひとりのIEPの内容に合わせて、週1回のセラピーの子もいれば、もっと頻繁に受ける子もいます。
クラス単位、グループ単位ではサポートしきれない、個々の子どもが強化するべき部分を支援するのが目的です。
セラピストは大規模校では学校付きの場合もありますし、地区内で何校かを掛け持ちで担当する場合もあります。日本の小中学校にいる 外国人の英語教師 (ALT= Assistant Language Teacher)の配属形態と似ていると思います。
学校によっては、特にPT(運動療法)など器具や道具のためにスペースを必要とするセラピー専門の教室を用意してある所もあります。
日本の現状では、専門セラピーを受けるには療育センターや地域の特別支援学校に出向いて受けなければいけないことがほとんどですが、アメリカでは日々の学校の教育中でセラピーを受けられます。保護者の負担(送り迎えのための時間や交通手段の確保など)も減りますし、また学校の教員とセラピストがコミュニケーションを取りやすく、子どもの生活に成果を反映しやすい環境だと言えると思います。
そのため、セラピーはアメリカでは身近な存在です。これらのセラピーの成果や結果はもちろんIEPに反映され、セラピストたちも必要に応じてIEPミーティングの参加します。
アメリカにおける学校教育内の専門セラピーのイメージ概要を理解していただけたでしょうか。次回はセラピーの時間にどんなことをするのか、内容をもう少し掘り下げてお話ししたいと思います。
(礒恵美)
■ グッズレビュー:短冊形メモ チェックリスト
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「認知機能の発達支援をすることで生活や社会に適応」という考え方の他に「認知機能を支援するモノを活用して生活や社会に適応」という考え方があります。おめめどう代表の奥平綾子(通称、ハルヤンネ)さんによれば、前者は関東で、後者は関西で主流の考え方だそうです。
自分のお子さんのためにたくさんのグッズを考えだし、その開発販売会社まで作ってしまった、おめめどうさんの製品には及ばないかもしれませんが、全国の無印良品のお店で手軽に買える、ということで、小林雅子さんが寄稿してくださった「短冊型メモ チェックリスト」を紹介します。
値段も100円。発達障害や知的障害のあるお子さんに、その日にすることをリストアップして渡したり、お子さんが自分で ToDo リストを作る練習用にも役立つ優れものとのことです。
○短冊型メモ チェックリストのレビューはこちら>>
レヴュアー: 小林 雅子
他にもいろいろなものが生活支援に使えます。どんなものがどんなように使えるかは、おめめどうさんレポートをまとめた、メルマガの下記バックナンバーをご一覧ください。
○発達障害のある人の生活支援ツールのレポートはこちら>>
(文責:五藤博義)
■ 書籍:家族をラクにする魔法の言葉
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宮尾益知(ますとも)国立成育医療研究センター・こころの診療部発達心理科医長の最新の著作です。長らく子どもの発達障害を担当してきた宮尾先生がここ数年最も力を入れているのが家族を巻き込んだ療育です。
では、宮尾先生は家族に対して何を期待しているのでしょうか?
この新刊本を読むと、それは一言でいえば、家族の「お互いに対するコミュニケーションを変える」ということになるようです。
この本では、家族の中に出現し、そこでの当事者や周囲の対応がターニングポイントを引き起こすような場面や状況が50、紹介されます。そして、それぞれで「家族をラクにする魔法の言葉」が語られるという構成になっています。例えば、以下のような場面です。
・仕事を終えて帰宅した時に、なぜか妻とケンカになりがち
・子どもにうまくアドバイスを与えたい
・大切な相談事をしているのに夫が答えてくれない
・わが子の"悪い部分"をどこまでありのままに受け入れるべきかわからない
・子育てに口を出す親への対処法がわからない
(以上、同書の目次からの引用)
いかがでしょうか?どんな家庭にもありがちな場面で、さらにお子様に発達の困りがある場合には、より専門的な理解や対応のノウハウが必要になる状況だと思います。
そんな疑問に、宮尾先生を始めとして、家族療法の施療者や、心理療法の担当者、脳の働きの研究者、先輩保護者などがそれぞれの経験と知恵を持ち寄って答えてくれます。
夫婦間で避けるべき「禁句」や子どもをしかる時のコツ等、知りたい方にはぜひご一読をお勧めします。
家族をラクにする魔法の言葉
宮尾益知+家族を考える会、2013年12月発行、飛鳥新社
四六判、248ページ、1429円(税別)
★詳細はこちら>>
(文責:五藤博義)
■ あとがき
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公的助成金で開発している「聴覚認知バランサー」がだいぶ出来上がってきました。2月末から3月にかけて、発達障害のある児童、人工内耳を装用する児童、高齢者(軽度難聴)を対象に試用実験をし、その結果を盛り込んでソフトを完成し、遅くとも5月には発売ができそうです。
かわばた眼科とコラボした「視覚認知バランサー」も計画では9月の発売を予定しています。どちらも6,000円(税別)にしようと考えています。
教材や書籍卸の日教販様もレデックス製品の取り扱いを開始いただきましたので、近くの書店等でのお取り寄せも可能です。
新年度の予算を検討されている学校や療育機関などのご担当の方には、予算の確保をよろしくお願いいたします。(^_^)/
次回メルマガは2月7日(金)です。
アメリカでの療育における専門士の役割
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