子どもの生活を多角的にとらえるデータ集

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2012.08.23

子どもの生活を多角的にとらえるデータ集

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■ 資料:子どもの生活を多角的にとらえるデータ集
■ 連載:自閉症のトムくんの成長物語・9
■ グッズレポート:スタディ将棋
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■ 資料:子どもの生活を多角的にとらえるデータ集:子ども若者白書
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大変興味深い調査報告書(Web版)を見つけましたので、紹介させていただきます。内閣府がまとめた「子ども若者白書」です。少子化、引きこもり、少年犯罪など、子どもをめぐる多様な問題について、統計数値やアンケート調査による意識の変遷などがまとめられています。

これだけ具体的なデータがあるにもかかわらず、いじめによる自殺などに適切な手が打てていないのは、私たち、大人全体が反省しなければならないと改めて感じました。
大部なので、読み始めるきっかけになると思われる、第一部の図表一覧のみ紹介させていただきます。

第1章 子ども・若者の成育環境

第1-1-1図 子ども・若者人口及び総人口に占める子ども・若者人口の割合の推移
第1-1-1表 年齢別,男女別子ども・若者人口(平成22年10月1日)
第1-1-2図 出生数及び合計特殊出生率の年次推移
第1-1-3図 平均初婚年齢の推移
第1-1-4図 世界の青年の結婚観
第1-1-5図 日本の青年の結婚観の推移
第1-1-2表 年齢階級・死因順位(1~5位)別にみた死亡率
第1-1-6図 乳児死亡数・死亡率の推移
第1-1-3表 主な死因別乳児死亡数の推移
第1-1-7図 乳幼児期の授乳や食事の不安な時期の推移
第1-1-8図 朝食欠食状況(小学生・中学生)
第1-1-9図 朝食の欠食率(7~29歳)
第1-1-10図 家族と一緒に夕食をとる頻度
第1-1-11図 性感染症の報告数の推移(10~29歳計)
第1-1-12図 新規HIV感染者数及び新規HIV感染者・新規AIDS患者数の割合の推移
第1-1-4表 学校数及び在学者数(平成22年5月1日)
第1-1-13図 教育種別在学者数の推移
第1-1-14図 日本の学校系統図
第1-1-15図 大学・短期大学への進学率の推移
第1-1-5表 特別支援教育を受けている幼児児童生徒数
第1-1-16図 年齢別身長・体重の全国平均値の推移
第1-1-17図 年齢別基礎的運動能力の平均値の推移
第1-1-18図 1週間の総運動時間
第1-1-19図 いじめの認知(発生)件数の推移
第1-1-6表 いじめの態様(平成21年度)
第1-1-7表 いじめの現在の状況(平成21年度)
第1-1-8表 不登校となったきっかけと考えられる状況(平成21年度)
第1-1-20図 国・公・私立の小中高等学校における不登校児童生徒の推移
第1-1-21図 高等学校における中途退学者数の推移
第1-1-22図 子どもの頃の体験と大人になってからの意欲・関心等の関係
第1-1-23図 青少年の自然体験への取組状況(次の自然体験について「ほとんどしたことがない」割合)
第1-1-24図 夏休みにおける自然体験活動への参加割合
第1-1-25図 公立の青少年教育施設数の推移
第1-1-26図 青少年団体への所属状況

第2章 子ども・若者の社会生活

第1-2-1図 若者労働力人口等の推移
第1-2-2図 正規の職員・従業員以外の雇用者比率(在学者を除く)の推移
第1-2-3図 産業別就業者数(15~24歳)の構成比(平成22年)
第1-2-4図 産業別非正規の職員・従業員数(15~24歳)の構成比(平成22年)
第1-2-5図 高等学校・大学卒業者の産業別就職状況の推移
第1-2-6図 中学校卒業者の職業紹介状況の推移
第1-2-7図 高等学校卒業者の職業紹介状況の推移
第1-2-8図 若者失業率の推移
第1-2-9図<1> 在職期間別離職率の推移(中学校卒業者)
第1-2-9図<2> 在職期間別離職率の推移(高等学校卒業者)
第1-2-9図<3> 在職期間別離職率の推移(大学卒業者)
第1-2-1表 雇用形態別の平均賃金
第1-2-10図 雇用形態・年齢階級別平均賃金(平成22年)
第1-2-11図 子どもがいる現役世帯(世帯主が18歳以上65歳未満)の相対的貧困率
第1-2-2表 相対的貧困率の国際比較(2000年代半ば)
第1-2-12図 フリーターの人数の推移
第1-2-13図 若年無業者数の推移
第1-2-14図 若年無業者の非求職理由(就業希望者のうち非求職者)―平成19年
第1-2-15図 若年無業者の非就業希望理由(非就業希望者)―平成19年
第1-2-16図 ひきこもり群の定義・推計数
第1-2-17図 ひきこもりになったきっかけ
第1-2-18図 公立中学校における職場体験の期間別実施状況の推移
第1-2-19図 高等学校(公立・全日制)におけるインターンシップの実施状況
第1-2-20図 大学におけるインターンシップの実施状況
第1-2-21図 高校生の留学者数及び研修旅行者数の推移
第1-2-22図 大学等における外国人留学生数及び海外の大学等に在籍する日本人学生数の推移
第1-2-23図 外国人留学生の出身国(地域)別内訳
第1-2-24図 海外の大学等に在籍する日本人学生の国(地域)別内訳(平成20年)
第1-2-25図 公立の小・中・高等学校等に在籍する日本語指導が必要な外国人児童生徒数の推移

第3章 子ども・若者の安全と問題行動

第1-3-1表 年齢階級・性別不慮の事故による死亡数(平成21年)
第1-3-1図 子ども・若者の不慮の事故による死亡数の推移
第1-3-2図 年齢層別交通事故死者数の推移
第1-3-3図 年齢層別交通事故負傷者数の推移
第1-3-4図 年齢層別・状態別交通事故死者数(平成22年)
第1-3-5図 年齢層別・状態別交通事故負傷者数(平成22年)
第1-3-6図 学校種別医療費(負傷・疾病)の給付率の推移
第1-3-7図 若者の死傷災害発生状況(死亡及び休業4日以上)の推移
第1-3-8図 少年の刑法犯被害認知件数の推移
第1-3-9図 少年の福祉犯被害者数(学職別)の推移
第1-3-10図 児童相談所における児童虐待に関する相談対応件数の推移
第1-3-2表 児童相談所における児童虐待に関する相談の内容別件数
第1-3-3表 児童相談所における児童虐待に関する相談の年齢構成
第1-3-11図 主たる虐待者の推移
第1-3-12図 児童虐待事件検挙件数の推移
第1-3-13図 乳児院及び児童養護施設の入所児童数等の推移
第1-3-14図 養護問題発生理由別児童数(乳児院)
第1-3-15図 養護問題発生理由別児童数(児童養護施設)
第1-3-16図 自立援助ホームのか所数及び在籍人員数の推移
第1-3-17図 里親数及び委託児童数の推移
第1-3-18図 青少年の携帯電話等の所有率とインターネット利用率(%)
第1-3-19図 携帯電話等におけるフィルタリング利用率(%)
第1-3-20図 子どもの学習経験とフィルタリングの必要性の意識について
第1-3-21図 子どもの学習経験とインターネットの利用マナーについて―「自分に来たチェーンメールを転送すること」について
第1-3-22図 刑法犯少年の検挙人員,人口比の推移
第1-3-4表 触法少年及びぐ犯少年の補導人員の推移
第1-3-23図 刑法犯少年の包括罪種別検挙人員の推移
第1-3-24図 刑法犯少年の年齢別検挙人員の推移
第1-3-25図 道路交通法違反等に係る少年の検挙人員の推移
第1-3-26図 覚醒剤,大麻及びMDMA 等合成麻薬事犯検挙人員総数に占める子ども・若者の割合の推移
第1-3-27図 暴走族少年検挙総数の推移
第1-3-28図 少年のみによる強盗の共犯事件・集団事件の割合の推移
第1-3-29図 小・中・高等学校の児童生徒が起こした暴力行為の発生件数の推移
第1-3-30図 警察が取り扱った校内暴力事件数の推移
第1-3-31図 いじめに起因する事件における少年の検挙・補導状況の推移
第1-3-32図 少年による家庭内暴力の対象別件数の推移
第1-3-33図 不良行為少年の態様別補導人員の推移
第1-3-34図 学職別家出少年数の推移
第1-3-5表 自殺した子ども・若者の学職別状況(平成22年)

これらの図表を含む報告書原本は、下記ページをご覧ください。

『平成23年度版 子ども・若者白書』(内閣府・HTML版)はこちら>>

 

■ 連載:自閉症のトムくんの成長物語・9
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『試してみること (2010年11月の記録)』

今回の訪問中、あれっと感じたのが、トムくんに『試してみる』という活動がたびたび見られたことです。また、試したあとで、まだ未熟ながら、「どうなっているのかな?」と原因を探る姿もありました。ほんの一瞬でさえ、ひとつの対象に注意をとどめておくことが困難だったこれまでの姿を思うと、そんなトムくんの変化に興味がそそられました。

こんなことがありました。

よくつく磁石を2つ用意して、ひとつをアルミ箔でしっかり包んでおきました。トムくんに磁石と磁石を包んだアルミ箔を渡すと、それらがピタッと吸い付きあう感触が気にいって、何度もひっつけては遊んでいました。

その後、トムくんは磁石をコップにつけてみたりテーブルにつけてみたりして、同じようにひっつくか試していました。

虹色教室では、プッシュライトとか、磁石とか、くるくる回転する道具といった 地味な小道具を(危険がないよう注意して)1~3歳の子らの前に広げて、「これはどうかな?」「これはどうかな?」と試していく活動に誘うことがあります。また、別の目新しいおもちゃに興味を移す前に、「どうしてだろう?」と原因を探求するよう促しもします。

この『試してみる』という活動にスッと乗ってくる子もいれば、関心がない子もいます。また、少しの間はもの珍しそうに触れていても、「どうしてだろう?」という気持ちに発展しないまま、別に興味が移ってしまう子もいます。

それを思うと、『ただ磁石をペタペタいろいろなものにつけて試してみる』といった簡単な活動でも、トムくんの内面にそうした活動をうながす知的好奇心が育っていないと難しいことだと思われました。

磁石で遊んでいる時、トムくんはコップや机に磁石をつけてみようとし、何度も磁石と磁石を包んだアルミ箔をひっつけて遊んだ後で、アルミ箔を剥がしだしました。剥がしてしまう、壊してしまう、というのはこのところのトムくんのブームのようです。

磁石を取り出したトムくんは、次の瞬間、机の上にあった妹のジェリーちゃんが大人の人に作ってもらった紙工作のカメラを壊し始めました。

「ああ、まずい」と思ったとき、もうすでにカメラの箱を半分に引き裂いていたので、修復はあきらめてトムくんが壊す姿を観察しました。

すると、セロテープの接続部分は爪で剥がし、筒が2重になっている部分は厚紙を引き裂いて、いったん筒を取り出してからまた筒の中に収めています。ただぐちゃぐちゃ壊しているのでなくて、接着方法の性質に合わせて、ていねいに熱心に、時には、「中はどうなっているんだろう?」という好奇心をのぞかせるようなしぐさで紙のカメラを壊しているのです。

アルミ箔から磁石を取り出した時も、紙のカメラをバラバラに壊した時も、自分で始めたことを最後までやりぬくエネルギーにちょっと驚きました。

というのも、幼い子が物を床に投げつけて壊すような時期には、このトムくんのような根気やエネルギーはあまり見られないからです。

諦めずにバラバラになるまで壊していくとなると、それなりに「どうしてだろう?」「どうなってるんだろう?」といった探究心も必要になってくるのです。そうでないと、「固くてちぎれない~!」という時点で、さっさとあきらめて次の対象に興味を移してしまうからです。

その後で、私は空き箱に積み木が入る穴を開けて、積み木をその穴に突っ込んでみせました。すると、トムくんは、穴のあいていない箱の面に積み木を力任せに押し付けて、また、私とは別の方法で積み木を箱に入れられないかと試しました。

そこで、箱に十字に切り込みを入れてあげると、今度は十字の切り込み、切り込みのない面、穴があいている場所の3通りで、積み木を押し付けていました。

ここでもトムくんは、『試してみる』という行動に出ていたのです。

(未来奈緒美)
未来さんのブログ:虹色教室通信はこちら>>

 

■ グッズレポート:スタディ将棋
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知のスポーツといわれるボードゲーム。体格差によらず「勝つ」という経験ができるという意味で、競い合いに関心を持たせるきっかけになります。

逆に「負け」に遭遇し、くやしさを消化する経験を積ませることができるという点でも、有用ということができます。

さらに、手順を考える「遂行機能」は、社会生活や職業生活にもっとも大切な認知機能ということができ、それを手軽に鍛えることができるという点でも、ボードゲームは優れた遊びといえます。

ところが、インドのチャトランガが起源といわれる戦争ゲームの一種、将棋には決まりごとがたくさんあり、覚えるのが難しいのが問題でした。

この製品は、駒の種類によって異なる動きが、駒自体に描いてあることで、子どもたちだけでも遊ぶことを可能にしている点が出色です。

「スタディ将棋」のグッズレビューはこちら>>

レヴュアー:小林雅子

 

■ あとがき
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多くの方からご要望をいただいていた「iPadバージョン」の開発が順調に進んでいます。予定では、9月中には App Store から利用が可能になりそうです。ご期待ください。次回メルマガの発行日は、9月7日(金)を予定しています。

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