認知科学や学習科学の成果に基づき、学習内容をその教材利用者に、より確実に身につけてもらうのに有効な5種類の展開を学ぶことの出来る教材を開発しました。
5種類の展開とは、(1)応答する環境(または内省)、 (2)本物性、 (3)足場がけ、 (4)視点の移動、 (5)頭に入る大きさの情報 の5つです。
※掲載している教材は平成29年度子どもゆめ基金助成金により作成されました。
※非営利目的の青少年教育活動で使用する場合にはご連絡ください。
知識や概念は実際に使うことで自分のものになります。ですが、実生活では難しい。そこで、デジタル環境で使えるようにするのが「応答する環境」です。
「使える状況(文脈)」を知ることができる、という利点もあります。
ポイントは2つ。第一は働きかけでデジタル環境が反応すること。第二は、結果を見て、考え直し、もう一度やってみられるようになっていることです。
学習の動機づけには、それを習得したらどんなメリットがあるのかを感じてもらうことが必要です。ポイントは知識や概念が、「学習者自身が、生活や社会の中で活用し、その価値を見出してもらえる状況」を見つけ出すことです。
実際にデジタル環境を用意できなくても、学習者がそれを使っている状況を思い浮かべられるようにすることで、有効な動機づけとすることができます。
高いところのものを取る道具が「足場」。足場を用意することを「足場がけ」といいます。取れないと実感できない利点を、まず、学習者に感じてもらい、動機づけすることができます。
ポイントは、「どのような足場をつくるか」ということ。足場を使うこと自体が、その知識や概念の習得に自然に導かれるようにすることが理想です。
ものごとはどの視点からとらえるかによって見え方が異なります。一方、人は一人ひとりものごとの見方が異なります。
ものごとを理解しやすい視点から提示しようというのがポイントです。さらに、複数の視点を自由に行き来できるようにすることも、理解を助ける重要な要素となります。
理解できる内容の多寡は人によって違います。また、理解しやすい提示の仕方も人によって異なります。
指導者は、自分が学習した方法で指導しがちですが、相手の反応を見ながら、提示する内容の選択や提示方法を工夫する必要があります。